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わが社は、もともと情報の伝播のための方法を求めて仕事を進めてきた。校正による言語表記の研究。場所の表現としての地図、その上を移動する人間の生活痕という文化拠点、その交流拠点としての旅、イン、ホテルの歴史から観光というフィールドへ至ろうとする流れである。
音声から言語へ、言語情報の効率的な編集から映像へ、今や言語の日常的コミュニケーションツールはコンピューターに置きかえられてしまったかに見えるが、言語が多様化し交流手段も多様化しているにすぎないのであって、言語情報が表現の本質を変えたわけではないのである。オーラルが言語情報の根源であり、あらゆる表現の根源であり、歴史資料の根源であることに変わりはない。われわれは、そのことを忘れてはならないだろう。
株式会社エサップ 代表取締役社長 引地 正