(半蔵門だより)

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ハンゾーモン 半藏門 江戸城内郭の城門の一。一に麹町御門ともいふ。吹上禁苑の裏に當る。名稱は門内に服部半藏正就の屋敷があったので名づく。半藏御門。

出典:「大辞典」第21巻 昭和11年5月刊 平凡社 発行者下中弥三郎

英国だより(1)ロックダウンされたロンドン

写真:閉鎖されたウェストエンドの劇場。

1985年に初演されて以来上演が続くレ・ミゼラブルも、昨年3月以来休演を余儀なくされている。

この地区には多くの劇場が集まり、ロンドン有数の繁華街として、コロナウィルス流行前は多くの人で賑わっていたが、現在は数えるほどしか人の姿はない。

 

コロナウイルスにより世界は一変してしまったが、私の住むイギリスも例外ではない。2021年2月現在、イングランドは本年1月6日から始まった2度目のロックダウンのさなかにあるが、現在の街の様子を書いてみたいと思う。

 私の住む街はグレーターロンドンと呼ばれるロンドン周辺部にあり、ロンドン中心部から電車で30分ほど離れたベッドタウンである。イングランドでは現在、食料品店やスーパーマーケット、薬局などの生活必需品販売店のみが営業を許されており、本屋やブティックなどの小売店をはじめ床屋や美容院なども休業中である。飲食店はテイクアウトまたはデリバリーのみとなっている。このような郊外の街は住宅事情が良いことから、在宅勤務の浸透とともに人気となり、不動産価格も上昇しているようである。実際に我が家の近辺も以前より昼間の人出は多く、スーパーマーケットやカフェには入店の人数制限もあるため行列ができることもしばしばである。

 一方、最近ロンドン中心部に行く用事があったのだが、ロンドン有数の繁華街であるピカデリーサーカス付近は営業中の店も数少なく閑散としていた。付近にはウエストエンドと呼ばれる劇場街があるが、40軒近くの劇場がほぼ1年間休演を余儀なくされている。劇場近辺のレストランやバー、土産物店などには廃業した店も多く、以前の賑わいとは打って変わって寂しかった。

 2月22日にはイングランドのロックダウンについての今後の解除に向けた方針が発表された。4段階に分け徐々に解除していき、最速で6月21日にはほぼ全て解除するという。ワクチン接種状況や感染率の低下、変異株の評価、医療機関への負担などのデータに基づき今後変更や延期される可能性もあるとのことだが、辛い時期が続く国民にとっては久しぶりに希望の光が見える発表であった。どうか予定通りに解除が進み、日常生活に戻れるようにと願う毎日である。

2021年2月25日

北島けい子

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