(半蔵門だより)

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ハンゾーモン 半藏門 江戸城内郭の城門の一。一に麹町御門ともいふ。吹上禁苑の裏に當る。名稱は門内に服部半藏正就の屋敷があったので名づく。半藏御門。

出典:「大辞典」第21巻 昭和11年5月刊 平凡社 発行者下中弥三郎

英国だより(5)ロックダウン開始から一年

ロンドン中心部、コヴェント・ガーデンのロックダウン中の様子(2021年2月撮影)。 このアップルマーケットというエリアは手工芸品などの屋台が軒を並べる観光客にも人気のスポットだが、現在は営業を禁止されている。

 イギリスでは3月23日、コロナウイルスによるロックダウンが初めて実施されてからまる1年となった。各地で黙祷や追悼の意を表すライトアップが行われ、ロンドン中心部ではロンドン・アイと呼ばれる観覧車や観光施設が黄色く照らされた。また首相の記者会見などもあり、苦しかった一年を振り返るような一日となった。

 1回目のロックダウンは昨年3月23日から6月15日まで行われた。突然の決定だったため様々な混乱がみられ、トイレットペーパーやパスタの買い占めなどが起こった。イギリスではマスクを予防的に着ける習慣がなく、5月にマスク着用が推奨されるまではマスク着用者を見かけることはほぼなかった。日本人でありマスクに慣れている自分としてはマスクを着用したかったが、アジア人差別報道もあり一人だけマスクをして目立つことは避けたいという気持ちもあり、様々な不安を感じながら生活していた。

 

 2回目は昨年11月5日から12月2日まで行われた。この際は学校が閉鎖されず、またクリスマス前に感染を収束させるという目標が政府により設定され期間が区切られてもいたので、自分も家族も比較的ストレスを感じずに過ごすことができた。感染者も一時的に減り、これでロックダウンが終わると楽観視していた人が多かったと思う。家族や親戚とのクリスマスパーティーを楽しみにしていた友人も多い。

 そして現在も続く3回目のロックダウンは昨年12月20日から実施されている。2回目のロックダウン解除後に各地で変異株が広がり感染が急拡大したということで、学校や店舗などが再度閉鎖され、他人との接触も厳しく制限された。年末年始にはEU離脱による物流の混乱なども重なり、先が見通せない重苦しい雰囲気に国全体が包まれているように感じた。

 ワクチンの接種率が上がり、学校も3月には再開すると、街で見かける人の数も目に見えて増えてきた。しかし今なおロックダウン反対のデモなども行われており、万が一感染が拡大し再ロックダウンとなった場合にはもう精神的にも経済的にも耐えられないという人も多そうに見受けられる。このまま順調に感染者数が減少するようと祈っている。

2021年3月25日

北島けい子

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